あやつり人形のピッパとペッポは、もうずいぶん長いこと、カタリーナの子ども部屋でくらしていました。いつも仲よく壁にぶらさがって、いつかまたカタリーナと遊べる日を夢みていました。けれども、ふたりの夢は、いつまでまっても、かないそうにありません。カタリーナは、人形にあきてしまって、みむきもしなくなっていたのです。ある日、ピッパがいいました。「ペッポ、もうこんな暮らし、うんざりだわ。ここを出ていかない?」「だめだよ。外はこわいことがいっぱいなんだぞ!」ペッポはびっくりしていいました。「いいわ。ひとりでいくから。あたし、こんなつまらないところで終わりたくないのよ。もっといろいろなことをしてみたいの」。